ipu (イプ)
イプ(ヒョウタンから作った楽器)
イプはポリネシア人が1000年以上も前にこの地にやってきたときから使われてきた楽器です。当初から舞踏用の楽器としての役割を持っていたようで、タヒチアン・ダンスがフラへと変質していく過程で、その役割が固定されていったと思われます。ヒョウタンがこのように重要な位置を占めるようになったのは、ハワイとハワイアンの誕生史を語ったクムリポという伝承に登場することも一因でしょう。植物と人間は兄弟の関係にあると信じるハワイアンにとり、ヒョウタンはカロ(タロイモ)と並んで重要な存在でした。ヒョウタンには「望み」が閉じこめられていると考えられていたのです。